がんの恐ろしさ

がんの恐ろしさ(がん細胞の三つの特徴)

日本では1981年から死因のトップとなっている癌ですが、いったい癌の何が、どういうところが、良性腫瘍と違って、我々を死に至らしめる恐ろしさなのでしょうか?

無制限な増殖を繰り返す(自律性増殖) 1.無制限な増殖を繰り返す(自律性増殖)
正常細胞では、細胞の増殖、細胞の分裂(細胞は分裂しながら増えていきます)に制御がかかっています。この制御が外れたのががん細胞です。車で言うとブレーキが外れ、アクセルを踏みっぱなしになっているのです。がん細胞は巧妙で、増殖していく過程で、増殖に必要な栄養を、自分自身が出す分泌物で血管をがん細胞自身まで誘導し、増殖をしていきます。

2.周りの組織や臓器に広がったり、離れた別の臓器に移ったりする(浸潤と転移)
周りの組織にがん細胞が染み出るように広がる(浸潤)とともに、身体のあちこちの臓器に飛び火(転移)をし、次から次へと体のいろんな部位に新しいガンの巣をつくってしまいます。

3。体の栄養分を奪い、衰弱させる(悪液質)
ガンが体をむしばむと悪液質(cachexia, カヘキシー)という状態になります。悪疫質とは、慢性の疾患によっての起こる主として栄養失調に基づく病的な全身の衰弱状態で、全身が衰弱し、痩せ、眼瞼(まぶた)や下腿(足)の浮腫、貧血による皮膚蒼白などの症状を呈します。
進行がんによる悪液質の場合、がんは宿主(がんができた人自身)を無視して増殖するため体に必要な栄養素を奪い取ります。さらにがんは、がん細胞自身の増殖や転移による各種臓器の破壊や周りの組織への圧迫などにより、あるいはがん組織から特殊な毒作用を有する物質(トキソホルモン)が遊離して生体に悪影響を及ぼす等により宿主を死に至らしめます。
このようながんの進行による全身不良状態をがん性悪液質と言います。

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