術前オリエンテーション

術前オリエンテーション

患者さんは術後にどのような状態になるかのイメージがつかないことが予想されます。
術後になって初めて機能障害に対する現状を理解するよりも、術前から精神的ケアを含めて術後の状態を説明し舌の運動訓練、呼吸訓練、排痰訓練などのリハビリテーションを行うことで、これらの機能のイメージを獲得した方が良い場合もあります。

術前の口腔ケア

術前の口腔ケアの目的は、手術部位である口腔内の清潔を保つこととそのことの大切さを患者へ意識づけることが挙げられます。
術前から口腔内の清潔を保つことは術後の合併症のリスクを減少させることを理解していただき、協力していただくようにします。

術前からの評価

腫瘍の進展度や口腔機能の評価を行うことは、術後の機能障害の程度や回復を予測し、術前から術後への一連のリハビリテーションを進めるうえで重要です。評価は術後も引き続き行い、口腔機能のみならず生活の状況なども含めて評価します。

術後の口腔ケア

術後の口腔ケアには、口腔内の清掃による合併症発現の低下と口腔内の刺激による感覚の賦活という2つの役目があります。口腔内を清潔に保つことは、創部の感染予防や誤嚥性肺炎の予防に有用です。

摂食嚥下訓練

摂食嚥下訓練にあたっては、術後の障害の程度を把握し、肺炎などの合併症のリスクを把握したうえで、口唇の閉鎖訓練、頬粘膜の訓練、舌のストレッチ、息こらえ嚥下などを繰り返して行い、嚥下の状態を評価しながら、間接的な機能訓練から食物を用いた直接的な訓練に移行します。

舌や舌下面の腫瘍の切除後に舌の容量が不足したり、再建した組織によって舌の可動性が制限された場合には、食塊の形成や送り込みにあたって舌摂食補助床などの補綴的アプローチ(補助用の入れ歯など)やリハビリテーションが重要になります。

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