口腔癌と間違えやすい病気

口腔癌と間違えやすい病気

口内炎(慢性再発性アフタ)

口の粘膜にできる直径3〜5mm程度の円形ないし類円形の、痛みを伴う潰瘍をアフタといいます。
このアフタが定期的あるいは不定期に繰り返して生じる病気を慢性再発性アフタといいます。
発生頻度が高く、一般の人が口内炎というのは、この慢性再発性アフタのことを指します。

アフタは、頬、唇の裏側、舌の横や下面、頬と歯ぐきの間などにできます。白っぽい潰瘍で何もしなくても痛く、また強い接触痛があります。通常、アフタは1〜2個でき、年に2〜3回かかる人が多いようです。なお、発熱などの全身的な症状はありません。治療はステロイド薬の入った軟膏や貼り薬を使います。

通常、1週間〜10日程度で治ります。2週間以上、口内炎が治らない場合には違う病気も考えられますので、要注意です。

辺縁性歯周炎

辺縁性歯周炎辺縁性歯周炎は、歯肉辺縁部の軽度の発赤や腫脹を認める歯肉炎から進行し、発赤や腫脹の範囲や適度がしだいに増悪するに伴い、歯肉縁の退縮、歯槽骨頂の吸収や退縮が起こります。

さらに、歯根膜が破壊されて深い病的歯周ポケットを形成し、歯周ポケットからの出血や排膿、歯槽骨の水平的及び垂直的吸収を認め、歯はしだいに強く動揺するようになります。

ひどい歯周炎で歯の動揺していると思ったら、他の病気であったということも少なくありません。

エプーリス

エプーリスエプーリスは歯肉腫ともいわれ、歯肉に生じた腫瘤(かたまり)のうち、歯肉・歯根膜・歯槽骨骨膜由来の良性の線維性組織の増殖、あるいは肉芽腫のことです。エプーリスは歯肉の結合組織、歯根膜あるいは歯槽骨膜から発生します。
その発現には不適合な充填物(つめ物)、補綴物(かぶせ物)、残根、歯石などの種々の外的刺激が関係しています。
また、妊娠の際に発現することもあり、内的因子として女性ホルモンの変調も関係すると考えられています。

線維腫など良性腫瘍

口の中の入れ歯などの刺激やその他の刺激など、あるいは原因はよくわからないものの良性のできもの(腫瘍)ができることもあります。脂肪細胞による脂肪種、繊維製組織の増殖による線維腫、あるいは血管の腫瘍である血管腫などがあります。

扁平苔癬

扁平苔癬は扁平紅色苔癬ともいわれ、皮膚とお口の中の粘膜における慢性の角化異常を伴う病気です。お口の中の粘膜に見られる扁平苔癬は、幅1~2mmの白い細かい線状で、レース状や網目状になっていることが多く、ほとんどが頬の内側の粘膜に見られ、左右対称にできることも多いです。40歳以上の中高年齢層に多く、女性に多く見られます。明らかな原因はわかっていませんが、細菌やウィルスによる感染、歯科用金属アレルギー、ストレスなどが考えられています。低い確率ですが、がんになっていくこともあり、がんになる前の状態「前がん状態」の範疇に入ります。

白板症

白板症臨床的あるいは病理学的に他のいかなる疾患の特徴も有しない白色の板状ないし斑状の病変を白板症といいます。定型的なものは、粘膜表面からやや高まった白色あるいは灰白色の板状または斑状の病巣を形成し、周囲との境界は一般的に明らかです。白斑はガーゼなどで擦過しても除去できない。粘膜は柔軟性を失い、やや硬いものが多く、通常、自発痛、接触痛などの自覚症状はありません。白板症は、がんになってゆく確率(癌化率)は5~10%と推定されています。逆に舌癌の約18%に白板症が先行している。紅斑型、びらん型、潰瘍型、結節型、斑点型などに悪性化する傾向があるとの報告もあり、非常にがんと密接な関係にある病変です。

紅板症

紅板症紅板症はWHOの診断基準によれば「臨床的にも病理組織学的にも他の疾患に分類されない紅斑」とされています。
典型的な紅板症は鮮紅色の紅斑で、組織学的には種々の程度の上皮性異形成から上皮内癌までの所見を示す前癌病変です。肉眼的所見については境界明瞭な鮮紅色の紅斑が典型的で、境界は明瞭なものが多いです。ほとんどの症例が刺激痛を自覚しており、初発症状として重要です。紅板症の50%前後が悪性化する、あるいはすでにがんになっていると言われている非常に怖い病変です。

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